尿路結石とは、尿成分の一部が析出して結晶化したもので、石のように硬い物質です。小さければ尿と一緒に自然に排出されますが、結晶化したものが集まり、増大すると尿路に留まるようになります。この尿路結石は、発生する部位によって腎臓結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石の4つに分類されます。
尿路結石の原因としては、飲水不足、長期臥床、排尿障害、尿路感染(感染結石)、内分泌・代謝異常(副甲状腺機能亢進症、痛風、尿細管性アシドーシス など)、高たんぱく食などの食生活、薬剤(ステロイド、尿酸排出促進薬 など)の影響などが挙げられます。
尿路結石の有無を調べるには、尿検査や画像検査が有用です。画像検査では、超音波検査、レントゲン検査、CT検査などが行われ、特にCTは尿路結石を最も見つけやすい検査です。
結石が小さければ水分を多量に摂取して自然排石を待ちます。大きな結石や自然排石が困難な場合は、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や経尿道的尿尿路結石砕石術(TUL)、経皮的腎結石破砕術(PNL)、が行われます。
野菜を多くとる和食中心の食生活を心がけることが推奨されます。適度な運動も重要です。
腎結石
腎臓内に結石が発生している状態を腎結石と言います。好発しやすい年代は30~40歳で、女性の場合は閉経後に発症しやすくなると言われています。腎結石はほとんど痛みが無いとされていますが、稀に鈍痛や血尿などが現れることがあります。
尿管結石
腎臓で発生した結石が尿管に嵌頓することで発生します。この状態になると、激しい痛みが生じます。この痛みは腰や背中から側腹部にかけて現れる疝痛発作です。ほかに血尿や吐き気も見られ、男性に多いのも特徴です。
膀胱結石
前立腺肥大症、神経因性膀胱、Balloon長期留置などの状態では膀胱結石ができやすいです。
尿道結石
尿道に結石が詰まることで、排尿障害や疼痛、血尿などの症状が現れます。